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2025.09.11 トピック 全国 

知っていますか?リチウムイオン電池のリスクと未来のためのリサイクル

~火災事故について~

みなさんの日常生活の中でよく使うスマホ、ワイヤレスイヤホン、パソコン、ゲーム機、コードレス掃除機・・・などなど、充電して使う小型家電にはリチウムイオン電池が搭載されています。もちろん、今年の猛暑で大活躍している携帯扇風機にも搭載されています。

そんな便利なリチウムイオン電池ですが、分別せずに家庭ごみへ出してしまうと火災・爆発事故の原因につながり大変危険です。

 

環境省によると、令和3年度に発生したリチウムイオン電池が原因で起きた廃棄物処理施設などでの火災事故の被害総額は、約96億円~約108億円 (処理施設停止中の他自治体への処理委託費を含む)と推計されています。

また、火災事故が発生した原因になる”モノ”(みんなが出したごみ)を調べると、1位 モバイルバッテリー、2位 加熱式たばこ、3位 コードレス掃除機、4位 スマートフォン、5位 電気かみそりでした。(令和5年度調べ)

出典:環境省市町村におけるリチウム蓄電池等の適正処理に関する方針と対策の通知について

~リチウムは貴重な資源~

そして、この便利なリチウムはどうやって産出されているかご存じでしょうか?現在では2通りの方法で産出されています。

塩湖からの産出方法(かん水産

チリ、アルゼンチン(南米のアンデス山脈)などにある塩湖からリチウム分を含む塩水(かん水)をくみ上げて、大規模な蒸発池に運び、天日干しによって水分を蒸発させて抽出しています。これは、昔日本にあったお塩を作る「塩田」と同じ方法です。

②鉱石からの産出方法(鉱石産)

主にオーストラリアなどで見られるリチウムを含む鉱石を採掘・精製する方法で産出しています。

~一人ひとりの心がけが大切~

私たちの生活には、スマートフォンや電動自転車、コードレス掃除機など、リチウムイオン電池がたくさん使われています。小さな電池ですが、電気をためて持ち歩けることで、毎日をとても便利にしてくれています。

リチウムイオン電池は、ためた電気をムダなく使えるので、地球温暖化の原因になる二酸化炭素を減らす手助けにもなっています。しかし一方で、リチウムを産出するには、遠く南米などの地域で大量の水を使って産出しています。生産が進むことで、現地の水不足やフラミンゴなどの野生動物のすみかに影響が出ているという声もあります。

だからこそ、使い終わった電池を「正しく捨てる」こと、そして「きちんとリサイクルすること」がとても大切です。小さな行動ですが、資源を無駄にせず、環境への負担を減らすことにつながります。

家庭から捨てる場合は、お住まいの市区町村のごみ捨てルールに従って捨ててください。または、中国5県(広島・岡山・山口・島根・鳥取)でも「小型家電リサイクルボックス」の設置が広がっています。電池や使い終わった小型家電を、地域の回収場所に出すことで火災を防ぎ、大切な資源を守ることができます。(小型家電リサイクルボックスの設置場所は、お住まいの自治体のホームページで確認できます)

【参考】

◆公益財団法人 日本容器包装リサイクル協会

「リチウムイオン電池」内蔵の製品を、正しい方法で捨てましょう!

https://www.jcpra.or.jp/study/battery/

◆リチウムイオン電池:クリーンエネルギーの光と影

https://www.lightship7.co.jp/posts/54352035/

◆ニューヨークカメラマン日記~持続可能な社会のために?南米リチウム生産の今~

https://www.nitro.co.jp/report/ny3_vol1_231011.html

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